マインドフルネス
今日はポジティブな思考になるための方法を1つご紹介します。
ポジティブ心理学では代表的な方法の1つ、「マインドフルネス(Mindfulness)」です。
マインドフルネスとは、「自分の思考や感情を一切の判断なしに受け入れ、今この瞬間に意識を向けること」です。
Mindfulとは「心に留める」とか「意識している」という意味です。
端的に言うと、瞑想のようなものです。
瞑想をしていると、「明日までに書類を完成させないと!」などの雑念が浮かんできます。
その時に、「書類を完成させたいっていう考えが出てきたな」と見て、意識を呼吸、つまりは今現在へと戻すことがマインドフルネスです。
要は、自分が客観的に自分自身を見ることです。
マインドフルネスの何が良いって、もちろんポジティブな思考をしやすくなることです!!!
ある研究によると、マインドフルネスは扁桃体、前頭前野に効果があるとしています。
脳には情動を司る扁桃体、自制心を司る前頭前野という部分があります。
例えば、ストレスによって怒りという感情が出てくると扁桃体が活発に動いていることになります。
研究が示しているのは、マインドフルネスによって扁桃体を縮小させ、前頭前野のコントロールする力を鍛えられるということです。
またカリフォルニア大学の精神科医ジェフリー・シュウォーツの研究では、マインドフルネスによって、強迫性障害の人が感じる「何か間違ってるんじゃないか」という不安を改善し、普通に生活を送れるようになったそうです。
被験者の脳を調べて見ると、脳のエラー探知機である前頭葉の下部分に位置する、眼窩前頭皮質、それから扁桃体が活動過多になっていたけど、マインドフルネスにより活動を低下させたことがわかったのです。
さらにはケンブリッジ大学のジョン・ティーズデールを中心とした研究チームは、マインドフルネスが抑うつの再発を防ぐ効果があることを発見しました。
初めの抑うつは、認知行動療法、カウンセリング、薬物治療によって改善することができるけど、それ以上の難題は抑うつを再発してしまうことです。
つまりネガティヴな思考のスパイラルを起こしてしまうことです。
例えば、上司に文句を言われて、言われた時は「そうなのかあ」と反省するけど、しばらく経って「やっぱ自分はダメな人間だなあ」「自分は全く仕事ができない奴って思われるなあ」と思って気づかないうちに抑うつを再発してしまいかねません。
マインドフルネスはそのような状態を改善してくれます。
脳を調べて見ると、扁桃体の活動がしずまっていたのに加えて、ハッピーで楽観的な人に見られる脳活動のパターンが強まっていたようです。
これはつまり、ポジティブ思考につながっていくということですねえ。
さて、だらだらと研究事例を書いてきましたが、それにも理由があります。
マインドフルネスというと、「宗教でよくやるやつでしょ」と切り捨ててしまう人がいるからです。
言っときますが自分は宗教を信じてません。
さらには、マインドフルネスというのは、東洋の宗教が起源となっているようですが、宗教以上の効果をもたらすことを数多くの科学的研究が支持しています。
マインドフルネスへの偏見を無くして、フラットな気持ちで読んでもらうために、研究事例を紹介しました。
まあ今までの記事も、説得力を高めるために研究事例をいろいろと紹介してきましたね(^_^;)
今日はここまで!
マインドフルネスはこれからも書くでー!
ポジティビティとネガティビティ
気温がだんだん上がってきて、やっと寒い冬が終わったなあという気分です。
さて、前回の続きから話しますか!
「ポジティブな思考から生まれるポジティブな行動が大事なことはわかったよ。
じゃあ結局ポジティブな思考だけをしてればいいんじゃない?」
と思うかもしれません。
実はそうではないことが研究によってわかっています。
ノースカロライナ大学のバーバラ・フレドリクソン教授によると、感謝、愛情、喜びなどの幅広い肯定的な心の状態、つまりポジティビティが必要なのはもちろん、怒り、憎しみ、抑うつなどの否定的な心の状態、つまりネガティビティも必要であることを述べています。
まずワシントン大学のジョン・ゴットマン博士によると、ネガティビティには2種類あって、怒りや対立という健全で生産的なもの、そして嫌悪や侮蔑という破壊的なものがあり、必ずしもネガティビティ自体が悪いというわけではないことがあります。
(私にとっては嫌悪も侮蔑も時には生産的になりうると思うのですが…)
さらにネガティビティの全てを消し去ることは人間である以上できません。
生きていればしんどいことやつらいことがあり、それらを感じずにポジティブに考えることなど現実的ではありません。
また生産的なネガティビティは、これから歩み出すために有益である場合があることも忘れてはいけません。
フレドリクソン教授は、ネガティビティを完全に無くすことではなく、不適切なネガティビティ、つまり先ほどの破壊的なネガティビティを減らすべきだと述べています。
自分の経験上、どのネガティビティにも必要でした。
ただそのネガティビティに引きずり込まれて、ずーっとネガティヴに考えて、結果ネガティヴな行動をして、ますますネガティヴになるのは避けたいですね。
なので私にとってのネガティビティを減らすというのは、上の状態を避けることです!
フレドリクソン教授は、さらに突っ込んで、ポジティビティとネガティビティの比が3:1が黄金比として、それ以上にポジティビティが多ければ人生がより良くなると言っています。
3:1なんてどうやってわかんねん!と思ってしまいました(笑)
まあポジティビティを増やすことが大事なのは理解できました。
これ以上は長くなりそうなので次回にまわします。
(1つの記事で完結した方がいいのかなあ。)
ポジティブ思考と成功
さて、4月になりました!
新年度の始まりですね!
気が引き締まって気持ちも前向きになっていると思います。
そこで今回はポジティブ心理学からポジティブな思考について書きます。
「何でも良いように考えたらうまくいく」って語る本はたくさん見かけると思います。
人はもともとoptimism biasといって、人間が生きるために未来に希望を見出すメカニズムを持っています。
しかし、良いように考えたらうまくいくというのは本当でしょうか?
オックスフォード大学のエレーヌ・フォックスによると、どうもポジティブに考えることよりもポジティブな行動を起こす力が鍵になっているらしい。
アメリカの企業家であるC.J.ウォーカー夫人は、「やればできる」という強い思いで、多くの人種差別や性差別を乗り越えました。
そして、アメリカで始めてアフリカ系女性の億万長者になり、黒人のための社会活動にも従事したそうです。
アマゾン創業者のジェフ・ベゾスはアマゾン創設当初、多くの批評家からバッシングを浴びましたが、怯まずにポジティブに考えることで業績を劇的に伸ばしていきました。
本人も楽観的な性格が成功と結びついていることを話しています。
このようにポジティブな思考によって、どんな状況に置かれてもポジティブな行動に結びつき、成功につながっていくんですね。
自分はめちゃくちゃ慎重派で、この前も英語の試験があった時に「テストの点数が悪かったらどうしよう」「緊張してうまくいかんかも」とか常に考えてしまいます(^_^;)
自分の場合、まずはポジティブ思考からですね〜。
次回はポジティブな思考についてさらに掘り下げてみますね。
はじめてみる
はじめまして。
今までいろんな情報を得て、経験をしていく中で、それを自分の言葉でアウトプットする機会がほしいなあって思ってて、ブログを始めることにしました。
まず簡単に自己紹介をしておきます。
自分は大学を卒業したばかりで、これから大学院に行く予定です。
専攻は特別支援の教育を中心として、心理や福祉などを学んでいます。
このブログでは、自分がおもしろっ!って思った心理学を取り上げる予定ですが、教育についてだったり、自分がした留学経験だったり、英語勉強の話だったりと、脱線話もしていくと思います。(というかしたいです(笑))
「続ける」ということは本当に難しいことだと思うので、当面の目標は週数回のペースでブログを書くことです。
無理のない範囲で、ぼちぼち続けていけたらと思います!